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大学のOB会を通じた寄附の寄附金控除には大学が発行した領収書が要ります取りまとめ団体の領収書では足りない——国税庁の質疑応答事例

2026-09-18 ・ 読了目安 5分

大学のOB会を通じた寄附の寄附金控除には大学が発行した領収書が要ります|取りまとめ団体の領収書では足りない——国税庁の質疑応答事例

OB会が集めた寄附を母校に渡す。構成員が控除を受けるには、誰の領収書が要るのか。国税庁の質疑応答事例は大学の発行した領収書と答えています。この記事では照会と回答を全文のまま載せ、答えの線を2行の表に分解しました。

質疑応答事例の全文

【照会要旨】

大学OB会の構成員(個人)からの金銭による寄附をOB会が取りまとめて母校(国立大学法人)に支出します。この場合、構成員はこの寄附金についてOB会が発行した寄附金領収書により、寄附金控除の適用を受けることができますか。

【回答要旨】

国立大学法人に対して支出した寄附金について寄附金控除の適用を受けるためには、その国立大学法人が発行した寄附金領収書を確定申告書に添付し又は確定申告書の提出の際に提示する必要があります。

国立大学法人に対して支出された寄附金で、国立大学法人法第22条第1項第1号から第5号まで《業務の範囲等》に掲げる業務に充てられるものについては寄附金控除の対象とされています。この寄附金について寄附金控除の適用を受けるためには、その寄附金を受領した国立大学法人が寄附金を受領した旨、その寄附金の額及びその受領した年月日を証する書類(寄附金領収書)を確定申告書に添付し又は確定申告書の提出の際に提示しなければならないとされています(所得税法第120条第3項第1号)。

したがって、寄附金控除の適用を受けるためには、OB会が発行した寄附金領収書ではなく、その国立大学法人が発行した寄附金領収書が必要になります。

なお、所得税基本通達78-4《国等に対する寄附金》では、国立又は公立の学校等の施設の建設又は拡張等の目的をもって設立された後援会等に対する寄附金であっても、その目的である施設が完成後遅滞なく国又は地方公共団体に帰属することが明らかなものは、所得税法第78条第2項第1号《寄付金控除》に規定する国又は地方公共団体に対する寄附金に該当することとされています。しかし、国立大学は、国立大学法人法の施行により、平成16年4月1日から国立大学法人に移行していることから、平成16年4月1日以後に国立大学法人に対して支出した寄附金は国に対する寄附金に該当せず、この所得税基本通達78-4の取扱いは適用されず、上記回答のとおりとなります。

(注)1 国立大学法人法第22条第1項第1号から第5号までに掲げる業務は次の業務です。

(1) 国立大学を設置し、これを運営すること。

(2) 学生に対し、修学、進路選択及び心身の健康等に関する相談その他の援助を行うこと。

(3) 当該国立大学法人以外の者から委託を受け、又はこれと共同して行う研究の実施その他の当該国立大学法人以外の者との連携による教育研究活動を行うこと。

(4) 公開講座の開設その他の学生以外の者に対する学習の機会を提供すること。

(5) 当該国立大学における研究の成果を普及し、及びその活用を促進すること。

2 所得税基本通達78-4の取扱いに関し、募集団体が募集する寄附金が国等に対する寄附金に該当するかどうかについては、「国等に対する寄附金又は災害義援金等に関する確認事務について(事務運営指針)」(平成14年2月25日課法2-3、課個4-2(最終改正平成20年12月22日課法2-12、課個2-35))により確認することとしています。

(国税庁 質疑応答事例「任意団体を通じて国立大学法人に対して行う寄附金」より)

頁の「関係法令通達」の欄は「所得税法第78条第2項第1号、第120条第3項第1号、所得税法施行令第262条第1項第6号、所得税法施行規則第47条の2第3項第1号イ、昭和40年大蔵省告示第154号(最終改正平成29年財務省告示第97号)、所得税基本通達78-4」、注記は「令和7年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています」です。

回答が引いている線は2行

事例の語
結論の線「寄附金控除の適用を受けるためには、OB会が発行した寄附金領収書ではなく、その国立大学法人が発行した寄附金領収書が必要になります」
添付の線「その寄附金を受領した国立大学法人が寄附金を受領した旨、その寄附金の額及びその受領した年月日を証する書類(寄附金領収書)を確定申告書に添付し又は確定申告書の提出の際に提示しなければならないとされています(所得税法第120条第3項第1号)」

回答は2つの線で答えています。1つ目は、控除の対象になる寄附金であっても、領収書は受け取った国立大学法人が発行したものでなければならないという線です。もう1つは、領収書に証明されているのは受領の旨・額・年月日で、それを確定申告書に添付又は提示するという線です。寄附の額の大きさではなく、誰が受領したかで線が引かれるのが、この事例の受け止めどころです。

この記事で扱っていないこと

  • 寄附金控除の額の計算式や限度額。頁には無いため、この記事でも書きません。
  • 国立大学法人以外の学校へOB会を通じて寄附する場合の扱い。頁には無いため、この記事でも書きません。

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出典

  • 国税庁 質疑応答事例「任意団体を通じて国立大学法人に対して行う寄附金」(令和7年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成)

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/05/69.htm

(2026-09-18 取得。引用は照会要旨・回答要旨の全文。質疑応答事例一覧に置かれたこの事例の実在のリンクから辿りました)