対象となる掛金は3つ(国税庁の逐語)
控除できる掛金は次の3つです。
(1)小規模企業共済法の規定によって独立行政法人中小企業基盤整備機構と結んだ共済契約の掛金(ただし、旧第二種共済契約の掛金はこの控除ではなく生命保険料控除の対象となります。)
(2)確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金または個人型年金加入者掛金
(3)地方公共団体が実施する、いわゆる心身障害者扶養共済制度の掛金
(国税庁タックスアンサー No.1135・(3)には制度の定義の括弧書きが続きます——「地方公共団体の条例で、精神または身体に障害がある者を扶養する者を加入者として、掛金を納付し、給付金を定期に支給することを定めている制度のうち一定の要件を備えているもの」)
出典の言葉と、案内の外での呼び方を並べるとこうなります。
| 出典の言葉(No.1135) | 案内の外での呼び方 |
|---|---|
| (1)小規模企業共済法…の共済契約の掛金 | 小規模企業共済 |
| (1)のうち旧第二種共済契約の掛金 | この欄ではなく、生命保険料控除へ |
| (2)企業型年金加入者掛金 | 案内の外では「企業型DC」と呼ばれる制度の掛金 |
| (2)個人型年金加入者掛金 | いわゆるiDeCo |
| (3)心身障害者扶養共済制度の掛金 | 心身障害者扶養共済 |
個人事業主の小規模企業共済と、会社員のiDeCo(個人型年金加入者掛金)と、障害のある家族を扶養する人の共済掛金が、同じ名前の欄に並んで入るというのがこの控除の形です。
「iDeCo」という語は、このページにありません
案内の対象に、いわゆるiDeCoにあたる「個人型年金加入者掛金」が含まれます。しかし出典の言葉は「個人型年金加入者掛金」で、「iDeCo」は書かれていません。読者の言葉と出典の言葉が違う、というのがこの控除で最初につまずく点です。iDeCoの掛金を払っている人も、年末調整・確定申告では「小規模企業共済等掛金控除」の欄に記入します。
控除できる金額は「全額」
控除できる金額は、その年に支払った掛金の全額です。
(同上)
案内は「上限が無い」とは書かず、「全額」と書いています。控除の計算としては支払った掛金がそのまま引かれます。ただし払える掛金そのものに上限があるかどうかは、このページには書かれていません(共済や確定拠出年金それぞれの制度の話です)。このページから言えるのは「その年に支払った掛金の全額」までです。
旧第二種共済だけ、生命保険料控除のほうへ行く
(1)の但し書きにあるとおり、旧第二種共済契約の掛金は、この欄ではなく生命保険料控除の対象です。同じ「小規模企業共済」の名前で払っていても、契約の種類によって入る欄が分かれます。証明書の記載を確かめてから、欄を選ぶことになります。
証明書の添付から、明細書へ
この控除を受ける場合は、確定申告書の小規模企業共済等掛金控除の欄に記入するほか、支払った掛金の証明書または電磁的記録印刷書面…を確定申告書または年末調整の際に提出する「給与所得者の保険料控除申告書」に添付するか、これらの申告書を提出する際に提示する必要があります。なお、令和8年分以後の所得税に係る確定申告書を令和9年1月1日以後に提出するときは、支払った掛金の証明書または電磁的記録印刷書面の添付または提示に代えて、一定の事項の記載がある明細書を確定申告書に添付することができます。
(同上)
令和8年分以後の確定申告書を令和9年1月1日以後に提出するときは、証明書の添付・提示に代えて明細書でよいことになりました。医療費控除が既に明細書の方式に移っているのと同じ向きの動きです。年末調整の「給与所得者の保険料控除申告書」の部分は、案内に明細書の言及が無いため、証明書の添付・提示を続けるのが読み方として安全です。
間違えやすい3つの点
①「iDeCoの欄」はありません。 欄の名前は「小規模企業共済等掛金控除」で、iDeCo(個人型年金加入者掛金)はその中に入ります。
②「全額」は控除が全額、という意味で、掛金に上限が無いという意味ではありません。 案内は「その年に支払った掛金の全額」とだけ書いています。
③旧第二種共済契約の掛金は、この欄ではありません。 生命保険料控除の対象です。
この記事で扱っていないこと
- 「企業型年金加入者掛金」の中身の判定(事業主掛金・マッチング拠出の本人負担分など、どこまで本人の掛金に当たるかは案内に書かれていません)
- 小規模企業共済やiDeCoの掛金の上限額そのもの(このページにありません)
- 心身障害者扶養共済制度の「一定の要件」の細かい判定(案内は条例で定められた制度のうち要件を備えるもの、とまでです)
- e-Taxでの申告の細かい扱い(案内はコードNo.1904「給与所得者と電子申告」を参照する形です)
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出典
- 国税庁タックスアンサー No.1135「小規模企業共済等掛金控除」[令和8年4月1日現在法令等] https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1135.htm (2026-09-17 取得)




