合計120,000円の行(国税庁の逐語)
以下の計算により算出した各控除額の合計額が生命保険料控除額となります。なお、この合計額が120,000円を超える場合には、生命保険料控除額は120,000円となります。
(国税庁タックスアンサー No.1140)
控除の本体は「枠ごとの計算表」で、この行はその合計にかけられます。表がいくら増えても、この行が変わらないかぎり合計の出発点は120,000円です。
新契約の表(平成24年1月1日以後に締結)
新契約に基づく新生命保険料・介護医療保険料・新個人年金保険料の3つすべてに、次の同じ表が当てはまります(案内は「それぞれ次の表の計算式に当てはめて」と書きます)。
| 年間の支払保険料等 | 控除額 |
|---|---|
| 20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
| 20,000円超 40,000円以下 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
| 40,000円超 80,000円以下 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
| 80,000円超 | 一律40,000円 |
(国税庁タックスアンサー No.1140)
枠ごとの上限は40,000円。3つの枠で40,000円ずつ、合計120,000円にちょうど収まる構造です。
23歳未満の扶養親族がいる場合の表(令和8年分以降の申告)
案内は「令和8年分以降の申告の場合、新契約に基づく新生命保険料の控除額について、23歳未満の扶養親族を有する場合の控除額は次の表」と続けます。特例が置かれているのは新生命保険料の欄だけで、介護医療・個人年金にはこの表は来ません。
| 年間の新生命保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 30,000円以下 | 新生命保険料の全額 |
| 30,000円超 60,000円以下 | 新生命保険料×1/2+15,000円 |
| 60,000円超 120,000円以下 | 新生命保険料×1/4+30,000円 |
| 120,000円超 | 一律60,000円 |
(同上)
「23歳未満」に下限はありません。0歳の子も当たります。ただし案内のこの表には、いつまでの年分に効くのかの記載はなく、ページの題には「令和8年4月1日現在法令」とだけあります。続く年分の扱いが変わらないかは、申告のたびにこのページを開いて確かめるのが安全です。
上限の行は、変わっていない
23歳未満の特例で一般の枠(新生命保険料)が60,000円まで上がっても、介護医療と個人年金の枠は40,000円のままです。3つの枠の上限を足すと、60,000+40,000+40,000で140,000円になります。しかし「合計額が120,000円を超える場合には、生命保険料控除額は120,000円となります」の行は、案内の中にそのまま並んでいます。 国税庁は「上限が増える」「増えない」と書いていません。この記事では表が並べているとおりの事実だけを置きます。確定申告・年末調整で記入するときは、自分の年分の表と、合計の行の両方を確かめてください。
旧契約の表(平成23年12月31日以前に締結)
旧契約の旧生命保険料・旧個人年金保険料には、こちらの表が当てはまります。
| 年間の支払保険料等 | 控除額 |
|---|---|
| 25,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
| 25,000円超 50,000円以下 | 支払保険料等×1/2+12,500円 |
| 50,000円超 100,000円以下 | 支払保険料等×1/4+25,000円 |
| 100,000円超 | 一律50,000円 |
(同上)
案内の注には「旧契約に基づくいわゆる第三分野とされる保険(医療保険や介護保険)の保険料も、旧生命保険料となります」とあります。旧契約の医療保険は、介護医療の枠ではなく旧生命保険料として数えます。
新旧の両方に加入しているときの分岐
一般の生命保険料控除は、旧契約の年間支払保険料等が60,000円を境に、次の2通りに分かれます。
| 旧契約の年間支払保険料等 | 一般分の控除額 |
|---|---|
| 60,000円超 | 旧契約の表で計算(最高50,000円。令和8年以降、23歳未満の扶養親族を有する新生命保険料を支払った場合は最高60,000円) |
| 60,000円以下 | 新契約の表と旧契約の表で計算した金額の合計(最高40,000円。同条件の場合は最高60,000円) |
(同上の記載から作った表)
個人年金の枠も同じ形で、旧個人年金が60,000円超なら旧の計算で最高50,000円、60,000円以下なら新旧の合計で最高40,000円と案内があります。契約した年で表が分かれるので、証明書に新旧が併記されている場合は、欄ごとに別の表へ入れることになります。
支払保険料等は、引き終わった後の金額
(注1)支払保険料等とは、その年に支払った金額から、その年に受けた剰余金や割戻金を差し引いた残りの金額をいいます。
(同上)
表に入れるのは控除証明書の金額そのままではなく、その年に受けた剰余金・割戻金を差し引いた残額です。保険料の一部が戻ってくる年(ボーナス扱いの割戻しなど)は、ここがずれると控除額の計算もずれます。
間違えやすい3つの点
①6万円に広がるのは一般(新生命保険料)の枠だけで、合計120,000円の行は変わっていません。 介護医療・個人年金の枠は一律40,000円のままです。特例の表が増えても、「合計額が120,000円を超える場合には120,000円」という行は案内の中にそのまま並んでいます。
②「23歳未満の扶養親族」に下限はありません。 0歳も当たります。ただし特例の表は新契約の新生命保険料の欄に置かれていて、旧契約にはこの表はありません。
③表に入れるのは「支払保険料等」で、証明書の金額そのままではありません。 その年に受けた剰余金・割戻金を差し引いた残額です。
この記事で扱っていないこと
- 個人年金保険料が控除の対象になる契約の要件(年金受取人など。案内はコード1141「生命保険料控除の対象となる保険契約等」を参照する形で、このページには書かれていません)
- 保険期間5年未満の保険のうち対象外になるものの判定(案内は「中には、控除の対象とならないものもあります」とまで)
- 証明書の添付・提示の手続の詳細(案内は確定申告書への記入と書類の添付・提示を求め、旧契約で年間保険料が9,000円以下のものや年末調整で控除を受けたものは不要としています)
- 令和10年分以降の取扱い(出典のページは「令和8年分以降の申告の場合」と書くだけで、終わりの年を名指ししていません)
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出典
- 国税庁タックスアンサー No.1140「生命保険料控除」[令和8年4月1日現在法令] https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1140.htm (2026-09-17 取得)




