羅生門 あらすじ — 飢え死にか、盗人か? 下人の心はどこで変わった |5分でわかる名作 #02
この話の要点
- 行き所をなくした下人が、雨の羅生門の下で「飢え死にか、盗人か」と迷う、芥川龍之介の短編です。
- 下人の心は、門の上で老婆の理屈を聞いた場面で変わります。
- 読み手には「あなたならどちらを選ぶか」という問いが残ります。
動画
再生を押すと、YouTube の動画をこのページの中で読み込みます。 YouTube で見る
解説
動画の流れ
芥川龍之介の短編『羅生門』のあらすじを、結末まで紹介します。まだ読んでいない方は、結末を知ったうえで読むかどうかを選んでください。物語の事実の根拠は青空文庫の本文(新字新仮名)です。本文に章の区切りはありません。この記事の見出しは、場面ごとに分けて付けたものです。本文は約5,700字(原稿用紙15枚ほど)の短い小説で、1915年、作者が23歳の大学生の時に発表されました。
30秒で分かるあらすじ
雨の夕暮れ、都の羅生門の下で、主人に暇を出された下人が途方にくれています。このままでは飢え死にするしかなく、盗人になるほかないと考えながらも、その勇気が出ません。寝る場所を探して門の上へ上ると、老婆が女の死骸から髪を抜いていました。悪を憎む気持ちに燃えた下人は老婆を取り押さえますが、生きるためには悪いことも仕方がない、という老婆の理屈を聞くうちに、盗人になる勇気が生まれます。下人は老婆の着物を剥ぎ取り、夜の闇へ消えました。
登場人物
- 下人(げにん): 身分の低い使用人です。長く仕えた主人から、四、五日前に暇を出されました(辞めさせられました)。洗いざらした紺の襖(あお。上着)に山吹色の汗袗(かざみ。下着)を重ね、腰に聖柄(ひじりづか)の太刀を下げ、藁草履をはいています。右の頬には、赤く膿を持った大きな面皰(にきび)があります。名前と年齢は本文に書かれていません。
- 老婆: 門の上で、死骸から髪を抜いている女です。本文は「檜皮色(ひわだいろ)の着物を着た、背の低い、痩せた、白髪頭の、猿のような老婆」と書きます。檜皮色は、黒みがかった赤茶色です。名前はありません。
- 女の死骸: 老婆が髪を抜いていた、髪の長い女です。老婆の話では、生きていたころ、蛇を四寸(約12センチ)ばかりずつに切って干したものを、干魚だと言って太刀帯(たてわき。東宮の警護の役人)の陣へ売りに行っていました。疫病で死んだ、と老婆は言います。
本文には、語り手の「作者」も顔を出します。「作者はさっき、『下人が雨やみを待っていた』と書いた」のように、自分の書いた言葉を言い直す場面があります。
場面ごとのあらすじ
門の下:雨やみを待つのではなく、途方にくれる

石段の上で、右の頬のにきびを気にしながら雨を見る下人
ある日の暮れ方、一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っています。この二、三年、京都には地震・辻風(つむじ風)・火事・飢饉が続き、町はひどくさびれていました。門は荒れ果て、狐や狸、盗人が棲みつき、しまいには引き取り手のない死人が捨てられるようになっています。
下人は、雨がやんでも行く当てがありません。語り手は、「下人が雨やみを待っていた」と書くより、「雨にふりこめられた下人が、行き所がなくて、途方にくれていた」と言う方が適当だ、と言い直します。
手段を選んでいれば、飢え死にするばかりです。選ばないなら、盗人になるしかありません。それは分かっているのに、下人には「盗人になるよりほかに仕方がない」と認める勇気が出ません。やがて下人は、一晩眠れる場所を探して、門の上の楼へ上る梯子に足をかけます。
門の上:死骸から髪を抜く老婆

床に挿した松明のそばで髪を抜く老婆と、梯子の口からのぞく下人
梯子の途中で、下人は上に火の光があることに気づきます。這うように上りつめて覗くと、床には幾つもの死骸が捨てられ、その中に白髪の老婆がうずくまっていました。老婆は、火のついた松の木片を床板の間に挿すと、女の死骸の首に両手をかけて、長い髪を一本ずつ抜きはじめます。
髪が抜けるたびに、下人の恐怖は消え、あらゆる悪への反感が強くなっていきます。本文はここで、もしこの時に「飢え死にか、盗人か」と聞かれたら、下人は「恐らく」迷わず飢え死にを選んだだろう、と書きます。実際に選んだのではなく、「もし聞かれたら」という話です。そして下人は、さっきまで自分が盗人になる気でいたことを、とうに忘れていました。
太刀:命を握った下人の心が冷める

老婆をねじ倒し、見下ろす下人
下人は梯子から飛び上がり、逃げようとする老婆の行く手をふさいで、ねじ倒します。太刀を抜いて白い刃を目の前に突きつけても、老婆は黙ったままです。老婆の生き死にが自分の思うままだと気づいた時、下人の憎しみは冷め、あとには「安らかな得意と満足」だけが残りました。
下人は自分を、検非違使(けびいし。都の警察と裁判の役人)の役人ではなく、門の下を通りかかった旅の者だと言い、何をしていたのかを尋ねます。老婆は、鴉の啼くような声で答えます。「この髪を抜いてな、この髪を抜いてな、鬘(かずら)にしようと思うたのじゃ」。鬘は、髪で作るつけ毛です。あまりに平凡な答えに下人はがっかりし、前の憎しみが、冷ややかな侮蔑(さげすみ)と一緒に戻ってきます。
老婆の理屈:「仕方がない」

抜け毛を持ったまま、口ごもりながら話す老婆
老婆は、抜け毛を片手に持ったまま、口ごもりながら話し続けます。死人の髪を抜くのは悪いことかもしれない。けれど、ここにいる死人は、皆そのくらいのことをされてもいい人間ばかりだ。今髪を抜いた女は、蛇を干したものを干魚だと言って売っていた。それを悪いとは思わない。しなければ飢え死にするのだから、仕方なくしたことだ。だから自分のしていることも悪いとは思わない。仕方がないことをよく知っていたこの女は、自分のすることも大目に見てくれるだろう。
下人は太刀を鞘におさめ、右手でにきびを気にしながら、冷ややかに聞いています。ところが、これを聞いているうちに、下人の心には、ある勇気が生まれます。本文はそれを、さっき門の下で欠けていた勇気であり、老婆を捕えた時の勇気とは「全然、反対な方向に動こうとする勇気」だと書きます。
結末(ここから先は結末を書きます)

剥ぎ取った着物をかかえて、梯子を夜の底へ駆け下りる下人
老婆の話が終わると、下人はあざけるように「きっと、そうか」と念を押します。この「きっと」は「本当に」という意味の、念を押す言い方です。下人はにきびから右手を離すと、老婆の襟をつかんで言います。
「では、己(おれ)が引剥(ひはぎ)をしようと恨むまいな。己もそうしなければ、饑死(うえじに)をする体なのだ。」(結末の場面)
引剥は、人を襲って着物などを奪うこと(今の言葉の「追いはぎ」)です。下人はすばやく老婆の着物を剥ぎ取り、しがみつこうとする老婆を死骸の上へ蹴り倒すと、急な梯子を夜の底へ駆け下りていきました。
しばらくして、老婆は裸の体を起こし、まだ燃えている火を頼りに梯子の口まで這っていきます。短い白髪を逆さまに垂らして門の下を覗きこみますが、外には「黒洞々(こくとうとう)たる夜」があるばかりです。真っ暗な夜、という意味です。物語は、次の一行で終わります。
下人の行方は、誰も知らない。
下人がこの後どこへ行き、どうなったのかは、本文には書かれていません。
下人の心は、どこで変わった?(5つの動き)

図: 下人の心を「飢え死に」と「盗人」の間で振れる針に見立て、5つの動きを物語の順に並べた図
下人の心を、左が「飢え死に」、右が「盗人」の針に見立てると、針は物語の中で5回動きます(針は、この記事での見立てです)。本文の言葉と、本文の中の位置(全体のおよそ何%の所か)を添えます。
- 迷う(門の下・約26%): 「盗人になるよりほかに仕方がない」と積極的に認めるだけの「勇気が出ずにいた」。手段を選ばないことは認めながら、決められずにいます。
- 憎む(髪を抜く老婆を見る・約56%): 飢え死にか盗人かと聞かれたら、「恐らく」飢え死にを選んだだろう、と本文は推量で書きます。悪を憎む心が燃え上がった所です。
- 冷める(太刀を突きつける・約69%): 老婆の生き死にを握ったと気づき、憎しみが冷めて「安らかな得意と満足」が残ります。老婆の答えを聞く前です。
- さげすむ(老婆の答え「鬘に」・約78%): 答えの平凡さに「失望」し、前の憎しみが「冷やかな侮蔑」と一緒に戻ります。
- 盗人へ(老婆の理屈を聞く・約89%): 理屈を「聞いている中に」、門の下で欠けていた勇気が生まれ、飢え死には「意識の外に追い出されていた」。
心が大きく動くのは老婆を見つけた後で、5つの動きのうち4つは、本文の約56%から約89%の間に集まっています。着物を剥ぎ取る盗みそのものは、本文の約95%の所、最後のごく短い所で起きます。この小説の大半は、盗むまでの心の動きに使われています。
二人の言葉を並べて読む
老婆「これとてもやはりせねば、饑死をするじゃて、仕方がなくする事じゃわいの。」(老婆の理屈の場面)
下人「己もそうしなければ、饑死をする体なのだ。」(結末の場面)
老婆が自分のしていることを許すために使った「しなければ、飢え死にをする」という理屈を、下人はそのまま老婆に返しています。下人を最後に盗人の側へ押したのは、老婆自身の言葉だった、と読むことができます。
老婆の理屈は、かぎかっこの中だけで367字あります。元になった話(次の節)の老婆の言葉は69字です(元の話は昔の書き言葉なので、字数は目安です)。芥川は、老婆に長い理屈を語らせています。
元になった話:今昔物語集との比べ

図: 今昔物語集 巻29第18話と『羅生門』を、男・老婆の言葉・奪った物・終わり方で比べた表
『羅生門』には元になった話があります。平安時代の終わりごろ、12世紀前半にまとめられた説話集『今昔物語集』(こんじゃくものがたりしゅう)の巻29第18話「羅城門登上層見死人盗人語」です。900年ほど前の本です。
元の話の男は、摂津の国から「盗せむが為に」(盗みをするために)京に上ってきた、はじめからの盗人です。人目を避けて羅城門の上の階に登ると、若い女の死骸の枕元で、白髪の老婆が髪を抜いていました。男は刀を抜いて走り寄ります。老婆は手をすり合わせ、亡くなった主人を弔う人がいないのでここに置いた、髪が長いので抜いて鬘にしようとしていた、と言って「助け給へ」と頼みます。男は死人の着物と老婆の着物、抜いた髪を奪って逃げます。話は、この出来事を盗人が人に語ったのを聞き伝えた、と結ばれます。
老婆の話に出てくる「蛇を魚と偽って売る女」は、もう一つの話、巻31第31話「太刀帯陣売魚嫗語」から借りたものです。干した魚の切り身を売りに来る女の品が、実は藪で打ち殺した蛇だった、という話です。
芥川が変えた所は、次の6つです。
- はじめからの盗人 → 暇を出され、盗人になるか迷う下人
- 「助け給へ」と頼む老婆 → 「せねば、饑死をする」「仕方がない」と理屈を言う老婆
- 老婆の主人だった女の死骸 → 蛇を魚と偽って売っていた女の死骸(巻31第31話の女を借りた)
- 死人の着物・老婆の着物・髪を奪う → 老婆の着物だけを剥ぎ取る
- 盗人が人に語った話 → 「下人の行方は、誰も知らない。」
- 都の災いの話と、下人の心の動きは、元の2話には無い
この話を「善い人が悪に落ちる話」として読む人もいます。ただ本文には、下人が「さっきまで自分が、盗人になる気でいた」ことも書かれています。言えるのは、芥川が、はじめから盗人だった男を盗人になるか迷う下人に変え、盗むまでの心の動きを書き足した、ということです。
書き換えられた最後の一行

図: 1917年『羅生門』17ページと1918年『鼻』32ページの最後の一行(国立国会図書館デジタルコレクション)
今の『羅生門』は「下人の行方は、誰も知らない。」で終わります。けれど、初めからこの一行だったわけではありません。
- 1915年11月: 雑誌『帝国文学』に初めて載った時は、下人が強盗を働きに急いでいる、という一文で終わっていました(池上 2004)。
- 1917年5月: 最初の短編集『羅生門』(阿蘭陀書房)でも、最後の一行は「下人は、既に、雨を冐して、京都の町へ強盗を働きに急いでゐた。」でした(17ページ)。今の字にすると「下人は、すでに、雨をおかして、京都の町へ強盗を働きに急いでいた。」です。
- 1918年7月: 短編集『鼻』(春陽堂)に入れる時、最後の一行は「下人の行方は、誰も知らない。」に書き換えられました(32ページ)。
書き換えた理由は、本の中には書かれていません。確かめられるのは、版によって最後の一行が違う、ということです。
老婆は、何にたとえられている?
老婆は、姿も声も、何度も生き物にたとえられています。そのため、読む人には老婆が人間らしく見えにくく、下人の憎しみやさげすみが向かいやすい、と読むこともできます(読み方の1つです)。
| だれ | たとえ(本文) | 場面 |
|---|---|---|
| 老婆 | 猿のような老婆 | 老婆を見つける |
| 老婆 | 猿の親が猿の子の虱をとるように | 髪を抜く |
| 老婆 | 鶏の脚のような、骨と皮ばかりの腕 | ねじ倒す |
| 老婆 | 肉食鳥のような、鋭い眼 | 下人を見つめる |
| 老婆 | 鴉の啼くような声 | 答える |
| 老婆 | 蟇のつぶやくような声 | 理屈を話す |
| 下人 | 猫のように身をちぢめて | 梯子の中段 |
| 下人 | 守宮のように足音をぬすんで | 梯子を上りつめる |
| 下人の考え | 犬のように棄てられてしまう | 門の下 |
数え方: 「〜のような/〜のように」で、比べる相手が生き物の所を数えました。老婆は6回、下人は2回、下人の考えの中の犬が1回です。たとえではない生き物(門の柱の蟋蟀、門に棲む狐狸、死人をついばみに来る鴉、蜘蛛の巣、老婆の話の中の蛇)は数えていません。
舞台の羅城門と、作品のこと

羅城門の復元模型(京都駅前。くわしい形は史料が少なく分からないので、推定)。写真: 名古屋太郎(CC0)、Wikimedia Commons
舞台の羅生門は、平安京の南の入り口にあった実在の門、羅城門(らじょうもん)のことです(「羅生門」は当て字)。朱雀大路と九条大路が交わる所にあり、『拾芥抄』には「二重閣七間」(間口7間の二階建て)とあります。

図: 羅城門が816年と980年に大風で倒れ、そのあと建て直されなかったことを示す3コマの図
都が平安京に移ったのは794年。羅城門は816年(弘仁7年)8月に大風で倒れ(『日本紀略』)、建て直された門も980年(天元3年)7月9日に大風と雨で倒れました(『百錬抄』)。その後、建て直しの計画はあったものの、建て直されませんでした。今昔物語集の巻29第18話は、980年に倒れるより前の門の姿を表したものとされますが、話そのものは伝えられた話で、本当にあった出来事ではありません。

今の羅城門跡(京都市南区唐橋羅城門町)の石碑。門の遺構は、はっきりとは見つかっていません。写真: Fg2(パブリックドメイン)、Wikimedia Commons
作品についての事実:
- 作者: 芥川龍之介(1892年3月1日生まれ、1927年7月24日没)。
- 初めて載った所: 雑誌『帝国文学』1915(大正4)年11月号。
- 書いた時: 23歳。東京帝国大学(英文学科)の学生でした。本文の終わりに「(大正四年九月)」とあります。
- 最初の本: 短編集『羅生門』(阿蘭陀書房、1917年5月)。
- 教科書: 高校の国語の教科書に長く載ってきました。2016年度(平成28年度)の検定の「国語総合」では、9社24種のすべてに載っています(猪川 2017)。
黒澤明の映画『羅生門』(1950年)は、話の筋と登場人物を芥川の別の小説『藪の中』から、題名と、枠になる門の場面をこの『羅生門』から取っています。
読み解きの問い
答えを一つに決めず、本文の言葉を根拠に考えられる問いを置きます。
- もし老婆が、理屈を言わずに、ただ「助けて」と頼んでいたら、下人の心はどちらへ動いたでしょう。 元の話の老婆は「助け給へ」と頼むだけでした。下人の勇気が「何を聞いている中に」生まれたのかを、本文で確かめてみてください。
- 二つの「勇気」は、どう違うのでしょう。 本文は、盗人になる勇気を、老婆を捕えた時の勇気とは「全然、反対な方向に動こうとする勇気」と書きます。門の上へ飛び上がった時の勇気は、何に向かう勇気だったのでしょう。
- 最後の一行が「強盗を働きに急いでいた」のままだったら、読み終えた気持ちはどう変わるでしょう。 青空文庫の2つの版(今の本文と、旧字旧仮名版)の最後を読み比べると、行き先が分かっている終わりと、だれも知らない終わりの違いを確かめられます。
よくある問い
下人は最後にどうなるのですか?
本文は「下人の行方は、誰も知らない。」で終わり、その後は書かれていません。1917年の最初の本では、下人が京都の町へ強盗を働きに急いでいた、という一文で終わっていました。
下人が盗人になる決め手は何ですか?
老婆の理屈を聞いているうちに、盗人になる勇気が生まれます。本文は「これを聞いている中に」と書き、ひとことで心が変わったとは書いていません。下人は最後に、老婆の言葉とほとんど同じ理屈を言って、老婆の着物を剥ぎ取ります。
老婆は、なぜ死人の髪を抜いていたのですか?
鬘(かずら。髪で作るつけ毛)にするためです。老婆は「鬘にしようと思うたのじゃ」と答えます。
下人は、もともと善い人だったのですか?
本文からは、そうとは言い切れません。門の下では、盗人になるしかないと考えながら決められずにいました。門の上では、さっきまで自分が盗人になる気でいたことを忘れていた、とも書かれています。
「下人」とは何ですか?
身分の低い使用人のことです。この話の下人は、長く仕えた主人から暇を出されたばかりです。名前は書かれていません。
羅生門と羅城門は同じですか?
同じ門です。平安京の南の入り口にあった門は羅城門(らじょうもん)で、「羅生門」は当て字です。
黒澤明の映画『羅生門』と同じ話ですか?
違います。映画の筋と登場人物は芥川の別の小説『藪の中』から取られ、題名と門の場面がこの『羅生門』から取られています。
原文への道案内
原文は青空文庫で無料で読めます。今の本文は新字新仮名(今の漢字と仮名遣い)です。1917年の最初の本を元にした旧字旧仮名版もあり、こちらは最後の一行が書き換える前の形です。
- 今の本文(新字新仮名): 青空文庫 図書カード No.127
- 1917年の阿蘭陀書房版が元の旧字旧仮名版(最後の一行が書き換え前): 青空文庫 図書カード No.128
読む前に、次の言葉を知っておくと読みやすくなります。
| 本文の言葉 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 暇を出す | ひまをだす | 使用人を辞めさせる |
| 饑死 | うえじに | 飢え死に |
| 襖・汗袗 | あお・かざみ | 上着・下着 |
| 聖柄 | ひじりづか | 太刀の柄の作りの一つ |
| 鬘 | かずら | 髪で作るつけ毛 |
| 引剥 | ひはぎ | 人を襲って着物などを奪うこと |
| 黒洞々 | こくとうとう | 真っ暗なさま |
本文の中を検索すると、読み返したい所へすぐ進めます。「勇気」で下人の心が動く所へ、「行方」で最後の一行へ進めます。
ショート
出典
動画とこのページで使った事実・数字の出どころです。
参考にした文献
- 本文: 青空文庫 card127・card128
リンク
- 芥川龍之介『羅生門』(青空文庫・新字新仮名)(・)aozora.gr.jp/cards/000879/files/127_15260.html
- 旧字旧仮名aozora.gr.jp/cards/000879/files/128_15261.html
- 今昔物語集 巻29第18話(やたがらすナビ、CC BY-SA 4.0)(・)yatanavi.org/text/k_konjaku/k_konjaku29-18
- 巻31第31話yatanavi.org/text/k_konjaku/k_konjaku31-31
- コトバンク「今昔物語集」kotobank.jp/word/%E4%BB%8A%E6%98%94%E7%89%A9%E8%AA%…
- 池上貴子「「羅生門」論 —末尾改稿を軸に—」『日本文学研究』39号(2004)ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/bg/1315
- 国立国会図書館デジタルコレクション『羅生門』阿蘭陀書房 1917(・)dl.ndl.go.jp/pid/1088339
- 『鼻』春陽堂 1918dl.ndl.go.jp/pid/932985
- 猪川優子「生徒の思考を導く読み──「羅生門」を起点として──」『広島文教教育』32号(2017)h-bunkyo.repo.nii.ac.jp/record/324/files/bunkyokyoiku32%28ikawa…
- 京都府埋蔵文化財調査研究センター『京都府埋蔵文化財情報』39号(1991)kyotofu-maibun.or.jp/data/kankou/kankou-pdf/jyouhou/kyoutofu…
- 英語版ウィキペディア "Rashomon"en.wikipedia.org/wiki/Rashomon
- 羅城門の復元模型 名古屋太郎(CC0)(・)commons.wikimedia.org/wiki/File:180427_Model_of_Raj%C5%8Dmon_…
- 羅城門跡の石碑 Fg2(パブリックドメイン)(、どちらも Wikimedia Commons)commons.wikimedia.org/wiki/File:Kyoto_Rajomon_C1021.jpg
- 今の本文(新字新仮名): 青空文庫aozora.gr.jp/cards/000879/card127.html
- 1917年の最初の本の版(旧字旧仮名): 青空文庫aozora.gr.jp/cards/000879/card128.html
声・音・絵
- 音楽: 「茶屋にて」MATSU/「縁側」siroimu/「百花繚乱」/「藁の記憶」/「神秘的な和の夜」ゆうり(OpenTracks)
- 効果音: Freesound(CC0)
