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賞与の保険料の上限は573万円と150万円の2つ健康保険は「年間の累計」・厚生年金は「月間」で、数え方が違います

2026-09-16 ・ 読了目安 5分

賞与の保険料の上限は573万円と150万円の2つ|健康保険は「年間の累計」・厚生年金は「月間」で、数え方が違います

「賞与の保険料の上限は150万円」と1つに畳めません。 協会けんぽの保険料額表は、上限を573万円150万円の2つに書き分け、しかも年間の累計なのか月間なのかを制度ごとに分けています。数え方を取り違えると、夏と冬の賞与で同じ計算になりません。この記事では協会けんぽ令和8年度保険料額表(東京支部)とこども家庭庁の資料のとおりに、標準賞与額、2つの上限、支援金の0.23%、明細の内訳の話を整理します。

賞与の保険料は「標準賞与額」に料率を掛ける

賞与に係る保険料額は、賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた額(標準賞与額)に、保険料率を乗じた額となります。

(全国健康保険協会・令和8年度保険料額表[東京支部])

賞与は1,000円未満の端数を切り捨てた標準賞与額が計算の入り口です(給与の月額のほうは、端数処理が50銭を境にした別の行で書かれています)。

上限は2つ——573万円は年間累計、150万円は月間

また、標準賞与額の上限は、健康保険、介護保険及び子ども・子育て支援金は年間573万円(毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額。)となり、厚生年金保険と子ども・子育て拠出金は月間150万円となります。

(同上)

制度上限数え方
健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金年間573万円毎年4月1日から翌年3月31日まで累計額
厚生年金保険・子ども・子育て拠出金月間150万円月間(1回ごと)

(同上より整理)

573万円は、夏と冬の賞与を合わせて数えます。 6月の賞与と12月の賞与が別々に573万円まで掛かるのではなく、4月1日を始まりとする1年間の累計が573万円を超えたぶんには、健康保険・介護保険・支援金の料率は掛かりません。150万円のほうは「月間」という数え方で、厚生年金保険の標準賞与額に掛かります。

なお、この2つの上限のうち「子ども・子育て拠出金」は被保険者の負担ではありません——「事業主の方は、児童手当の支給に要する費用等の一部として、子ども・子育て拠出金を負担いただくことになります。(被保険者の負担はありません。)」(拠出金率は0.36%)。自分の賞与明細から引かれる側に当たるのは、150万円の上限のうち厚生年金保険の分です。

子ども・子育て支援金は0.23%、令和8年4月分から

子ども・子育て支援金に係る保険料率(支援金率)は0.23%です。

(こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度」の資料)

協会けんぽの保険料額表は「子ども・子育て支援金率:令和8年4月分(5月納付分)~適用」と置き、料率の欄に0.23%を並べています。負担の分かれ方は「基本的に支援金額の半分を企業のみなさまに拠出いただきます」で、徴収は「医療保険の保険料とあわせて」行われます(同資料)。

40歳から64歳(介護保険第2号被保険者)の側には、介護保険料率が加わる行もあります。

◆介護保険第2号被保険者は、40歳から64歳までの方であり、健康保険料率(9.85%)と子ども・子育て支援金率(0.23%)に介護保険料率(1.62%)が加わります。

(協会けんぽ・保険料額表)

明細に支援金の内訳は出ないことがある

保険料額の内訳として支援金額を示すことは法令上の義務ではありませんが 、本制度が社会全体でこどもや子育て世帯を応援する趣旨であることを踏まえて 、給与明細にその内訳を記載する取組についてご理解・ご協力をお願いします。

(こども家庭庁の Q&A)

「明細に支援金の行が無い」は「引かれていない」の証拠になりません。 内訳の表示は義務ではなく、支援金は医療保険料と合わせて徴収されるからです。賞与からも支援金が拠出されること(「標準賞与×支援金率」)は、同じ資料が書いています。

間違えやすい3つの点

①上限を「150万円」と1つに畳まない。 健康保険・介護保険・支援金の上限は年間573万円で、厚生年金保険は月間150万円——額も数え方も違います。

573万円1回ごとの上限と読まない。 「毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額」——夏と冬を合わせて数える行です。

③明細に内訳が無いから支援金は掛かっていないと読まない。 内訳表示は義務ではなく、医療保険料と合算の徴収です。

この記事で扱っていないこと

  • 支援金が年末調整の「社会保険料等」控除に入るかどうか(この2つの資料には書かれていません。確かめられていないので書きません)
  • 0.23% が全国一律かどうか(東京支部の保険料額表からは言えません)
  • 各支部・各健保組合ごとの料率(この記事の表は東京支部のものです)
  • 給与(月額)の保険料の等級表そのもの・任意継続被保険者の標準報酬月額の上限(賞与の行の外の話です)

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出典