お金と制度

年末調整で払いすぎた所得税は、12月分の納付から差し引いて戻ります。足りなかった分は12月の給与から徴収されます手取りが平均月額の70%未満になる人は、翌年1月と2月に分けて徴収できる繰延の承認制度があります

2026-09-17 ・ 読了目安 5分

年末調整で払いすぎた所得税は、12月分の納付から差し引いて戻ります。足りなかった分は12月の給与から徴収されます|手取りが平均月額の70%未満になる人は、翌年1月と2月に分けて徴収できる繰延の承認制度があります

天引きされてきた所得税を、1年分として計算し直すのが年末の調整です。この計算の結果、それまでに引かれた合計が多すぎた人には差額が戻り、少なかった人には追加で引かれます。どちらになるかは会社が判定し、その手順を国税庁の頁は書いています。この記事は、頁の行をそのまま並べます。

1年分の税額と、源泉徴収の合計額とを比べる

給与の支払者は、年末調整で算出された1年間に納めるべき所得税および復興特別所得税(令和9年分以後は所得税、防衛特別所得税および復興特別所得税。以下同じです。)の額(以下「年調年税額」といいます。)の計算が終了した後、1年間に源泉徴収をした所得税および復興特別所得税の合計額と年調年税額とを比べて過不足額の精算をします。

(国税庁「No.2675 年末調整の過不足額の精算」の頁より)

払いすぎていたとき:過納額の還付

給与の支払者は、源泉徴収をした所得税および復興特別所得税の合計額が年調年税額よりも多い場合には、その差額の税額を役員または使用人の各人ごとに還付しますが、その方法は、次のとおりです。

(1) 年末調整を行った月分(通常は12月分。納期の特例の承認を受けている場合には、その年7月から12月までの分)として納付する「給与、退職所得および弁護士、司法書士、税理士等に支払われた報酬・料金に対する源泉徴収税額」のうちから差し引き、過納となった人に還付します。

(2) 年末調整を行った月分の徴収税額だけでは還付しきれないときは、その後に納付する「給与、退職所得および弁護士、司法書士、税理士等に支払われた報酬・料金に対する源泉徴収税額」から差し引き順次還付しますが、次の場合には、「源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額還付請求書兼残存過納額明細書」を作成し、必要書類を添付して給与の支払者の所轄税務署長に提出し、税務署から還付を受けます。

税務署から還付を受けるのは、次の3つの場合です。

場合
イ 解散、廃業などにより給与の支払者でなくなったため、還付することができなくなった場合
ロ 徴収して納付する税額がなくなったため、過納額の還付ができなくなった場合
ハ 納付する源泉徴収税額に比べて過納額が多額であるため、還付することとなった日の翌月から2か月を経過しても還付しきれないと見込まれる場合

(同じ頁より・表の1列目は頁の行そのままで、上から「イ」「ロ」「ハ」です)

還付請求書を提出するときの添付書類は、頁では次の3行です。

添付書類
受給者各人の「源泉徴収簿」の写し
過納額の請求及び受領に関する委任状(連記式)
過納額を翌年に繰り越して還付しているときは、翌年分の「源泉徴収簿」の写し

(同じ頁より・2列目の空欄の行は、上の行の確認事項の続きではありません。頁では3行がそのまま並んでいます)

なお、この還付請求書に記載された事項その他還付の適否を判定するために必要な事項については、上記の添付書類とは別に税務署から説明資料を求められることがあります。

また、退職した人などで、(2)の委任状の提出ができない人の分については、税務署から過納となった人に直接還付することになります。この場合には、「源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額還付請求書兼残存過納額明細書」は用紙を別にして作成します。

(同じ頁より)

足りなかったとき:不足額の徴収

給与の支払者は、源泉徴収をした所得税および復興特別所得税の合計額が年調年税額よりも少ない場合には、その差額の税額を年末調整をする月分の給与から徴収し、なお不足額が残る時は、その後に支払う給与から順次徴収します。

(同じ頁より)

12月の給与から不足額を引くと、手取りが急に減ることがあります。頁には、次の承認制度の行があります。

年末調整をする月分の給与から不足額を徴収すると、その月の税引手取給与(賞与がある場合には、その税引手取額を含みます。)が、その年1月から年末調整を行った月の前月までの税引手取給与の平均月額の70パーセント未満となるような人については、「年末調整による不足額徴収繰延承認申請書」を作成します。この申請書を、その年最後に給与等の支払を受ける日の前日までに、給与の支払者の所轄税務署長に提出し、その承認を受けて、不足額を翌年1月2月に繰り延べて徴収することができます。

(同じ頁より)

年末調整をする月分の給与(賞与)に対する通常の税額については、徴収繰延べは認められませんから、徴収繰延べを受けようとする人については、年末調整をする月分の給与(賞与)についても通常の税額計算をし、算出税額を徴収します。

(同じ頁より)

この記事の範囲で、頁に書かれていないこと

  • 還付が給与に乗る日や、不足額を徴収する締め日など、会社ごとの期日——頁には書かれていません
  • 不足額の計算例や、還付額の目安——頁には数字の例がありません
  • 退職後に自分で還付を請求する手順の詳細——頁には「税務署から過納となった人に直接還付することになる」行だけがあります
  • 住民税の年末調整——頁で扱うのは源泉所得税(および復興特別所得税・防衛特別所得税)です

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