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高額療養費の所得区分は2027年8月から13に細分化されます年収の目安ごとの月の上限と、変わらない区分

2026-09-16 ・ 読了目安 6分

高額療養費の所得区分は2027年8月から13に細分化されます|年収の目安ごとの月の上限と、変わらない区分

2027年(令和9年8月の診療分から、70歳未満の高額療養費の所得区分は細分化され、月の上限は多くの区分で上がります。一方で、年収約200万円以下の区分では多数回該当の金額が下がり、1年間の天井(年間上限)の額自体は2026年8月から変わりません。 区分が細かくなることで「同じ年収でも隣の区分と上限が違う」状態が生まれるので、自分の区分を年収の目安で確かめておくのが、この1年でできる備えです。

何が変わるか

厚生労働省の資料によると、2027年8月分からの変更は3つです。

  1. 所得区分の細分化:協会けんぽの表で「ア〜オ」の5区分だった70歳未満の区分が、13区分になります。上限の高い新しい最上位区分(標準報酬月額127万円以上・年収約1,650万円〜)ができ、中間の区分も細かく割られます
  2. 年収約200万円以下(標準報酬月額15万円以下)の多数回該当の引き下げ44,400円34,500円2026年8月の見直しで「2027年8月から引き下げる」と先に決まっていた部分の実施日です
  3. 年間上限の額は据え置き168万円111万円53万円41万円(条件付き)/29万円5段階2026年8月と同じ。2027年8月に変わるのは、月の上限の区分の作り方と低い所得の多数回該当です

月の上限の表(70歳未満2027年8月診療分〜)

年収の目安月の上限
約1,650万円342,000円+(医療費−1,140,000円1%
約1,410万〜約1,650万円303,000円+(医療費−1,010,000円1%
約1,160万〜約1,410万円270,300円+(医療費−901,000円1%
約1,040万〜約1,160万円209,400円+(医療費−698,000円1%
約950万〜約1,040万円194,400円+(医療費−648,000円1%
約770万〜約950万円179,100円+(医療費−597,000円1%
約650万〜約770万円110,400円+(医療費−368,000円1%
約510万〜約650万円98,100円+(医療費−327,000円1%
約370万〜約510万円85,800円+(医療費−286,000円1%
約260万〜約370万円69,600円
約200万〜約260万円65,400円
約200万円61,500円
住民税非課税36,900円

健保組合の加入者は年収ではなく標準報酬月額で区分が決まります(127万円以上/103万〜121万円/83万〜98万円/71万〜79万円/62万〜68万円/53万〜59万円/44万〜50万円/36万〜41万円/28万〜34万円/20万〜26万円/16万〜19万円15万円以下/住民税非課税)。国民健康保険の人は旧ただし書き所得で区分が決まり、厚生労働省の表に換算の数値があります。

多数回該当と年間上限

年収の目安多数回該当年間上限
約1,160万円〜(上位3区分)140,100円168万円
約650万〜約1,160万円(中位3区分)93,000円111万円
約200万〜約650万円(5区分)44,400円53万円
約200万円34,500円41万円(※)
住民税非課税24,600円29万円

41万円は「〜約200万円」区分に該当することが確認できた人に適用されます。確認が取れない場合は53万円のままです。2026年8月の制度と同じく、この41万円分は2027年8月以降に償還払い(いったん支払ってから戻る)です。

原文

(2)「年間上限」の導入-多数回該当に該当しない長期療養者の経済的負担にも配慮する観点から、新たに「年間上限」を導入。これにより、月単位の「限度額」に到達しない方であっても、「年間上限」に達した場合には、当該年においてそれ以上の負担は不要となる。

「標準報酬月額が15万円以下の方」の多数回該当の金額を引き下げます。(令和9年8月から

(厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」)

「~約200万円(標報:~15万円)」区分に該当することが確認できた者は、年間上限41万円を適用し、令和9年8月以降に償還払い。

(同資料・※1注記)

間違えやすい3つの点

①上がる区分と変わらない区分が並びます。 月の上限が下がる区分はありません。たとえば年収約650万〜770万円の区分は85,800円+(医療費−286,000円1%から110,400円+(医療費−368,000円1%へ上がり、年収約370万〜510万円の区分は85,800円+(医療費−286,000円1%のまま変わらず、年収約200万円以下と住民税非課税も月の上限は変わりません。下がるのは、年収約200万円以下の多数回該当(44,400円34,500円)だけです。

②「13区分」は70歳未満の健保(協会けんぽ)の区分の数です。 70歳以上の限度額の表は別にあります。この記事の表は70歳未満のみで、70歳以上は扱いません。

③多数回該当の数え方自体は変わりません。 療養を受けた月以前の1年間(直近12か月)に高額療養費の支給を受けた月が3か月以上あると、4か月目から適用されます。この数え方は2027年8月以降も同じです。

この記事で扱っていないこと

  • 2026年(令和8年8月に始まった変更の全体(月の上限の引き上げと年間上限の新設)は、別の記事に書きました
  • 70歳以上の窓口負担の割合(2割1割の区分)と外来特例の扱い。厚生労働省の資料でも外来特例の対象年齢は「具体案を検討し、一定の結論を得る」とされていて、確定した制度として書けません
  • 国民健康保険・後期高齢者医療の区分の数値(旧ただし書き所得ごとの表)。健康保険の年収換算で読める範囲に留めました
  • 差額ベッド代・入院中の食事代など制度の対象にならない費用

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出典