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加給年金額の届出の様式は「加給年金額加算開始事由該当届」振替加算は基本手続き不要——添付書類は戸籍・住民票・所得証明書の3つで、所得証明書は加給年金では「対象者のもの」、振替加算では「受給権者のもの」と向きが逆です

2026-09-16 ・ 読了目安 7分

加給年金額の届出の様式は「加給年金額加算開始事由該当届」|振替加算は基本手続き不要——添付書類は戸籍・住民票・所得証明書の3つで、所得証明書は加給年金では「対象者のもの」、振替加算では「受給権者のもの」と向きが逆です

前の記事(加給年金額と振替加算の制度の頁)に対して、この記事は手続きの頁2つ——「加給年金額を受けられるようになったとき」と「振替加算を受けられるようになったとき」(どちらも日本年金機構・更新日2025年4月1日)の行のまま並べます。届出の様式の名前・添付書類の中身と使用目的・提出先は、制度の頁の「言えないこと」の側に置かれていた行です。

加給年金額が「届出が必要」になるのはどんなときか

特別支給の老齢厚生年金(定額部分を受け取っている場合)または65歳以上の老齢厚生年金の受給者で、厚生年金保険の被保険者期間が240月(中高齢の特例※1に該当する場合を含む)以上の場合に、生計を維持している配偶者または子※2がいるときは加給年金額が加算されます。加給年金額は、加算開始日※3が属する月の翌月分から受け取れます。

(「加給年金額を受けられるようになったとき」より・※1〜3は同ページの注記の印です)

特別支給の老齢厚生年金の請求時に、加給年金額の対象者となり得る方が確認されていなかった場合等は、「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」の提出が必要です。

(同ページより)

様式の名前が出ました——加給年金額加算開始事由該当届です。「請求時に確認されていなかった場合等」の「等」の中身は、この頁には並んでいません。

加算開始日の行は6つに分かれています

  • 60歳時点で240月を満たしている場合——定額開始年齢の誕生日の前日
  • 60歳から定額部分支給開始時までに退職して240月を満たした場合(※)——同上
  • 定額部分支給開始後から65歳までの間に退職して240月を満たした場合(※)——資格喪失日
  • 65歳到達時に240月を満たした場合——65歳の誕生日の前日
  • 65歳以上70歳未満の間に退職して240月を満たした場合(※)——資格喪失日
  • 70歳到達時に240月を満たした場合——70歳の誕生日の前日

(「加給年金額を受けられるようになったとき」の表より整理。※は「資格喪失日以後1カ月を経過することなく厚生年金保険の被保険者になった場合には該当しません」の注)

退職が絡まない行(60歳65歳70歳の時点で満たす)は誕生日の前日、退職で満たす行は資格喪失日——「通常は退職日の翌日」という行が、同ページの用語解説に置かれています。240月がいつ満たされるかは、老齢厚生年金を受ける年齢に達したとき・退職などで被保険者資格を失ったとき・65歳に達したとき・70歳に達したときに(再)計算されると、用語解説「240月を満たす」は置いています。

両ページの注※1には「中高齢の特例」の表が置かれています——昭和26年4月1日以前に生まれた方の被保険者期間の要件が、生年月日で15年から19年に引き上げられる行です。

生年月日期間
昭和22年4月1日以前15年
昭和22年4月2日〜昭和23年4月1日まで16年
昭和23年4月2日〜昭和24年4月1日まで17年
昭和24年4月2日〜昭和25年4月1日まで18年
昭和25年4月2日〜昭和26年4月1日まで19年

(両ページの注※1「厚生年金保険法の中高齢の特例」の表のまま)

添付書類は3つ——使用目的の行まで頁に置かれています

3つの書類が、3つの確認に分かれています。

受給権者の戸籍抄本または戸籍謄本(記載事項証明書)は、受給権者と加給年金額の対象者(配偶者や子)の続柄を確認するため。世帯全員の住民票の写し(続柄・筆頭者が記載されているもの)は、受給権者と加給年金額の対象者(配偶者や子)の生計同一関係を確認するため。そして加給年金額の対象者(配偶者や子)の所得証明書、非課税証明書のうち、いずれかひとつ(加算開始日からみて直近のもの)は、加給年金額の対象者(配偶者や子)が受給権者によって生計維持されていることを確認するためです。

(「加給年金額を受けられるようになったとき」の「必要な書類について」の表より整理)

続柄・生計同一・生計維持——3つの書類で3つの確認が分かれています。

ここが、この2つの頁でいちばん取り違えやすい向きです。 加給年金額の届出では所得証明書は対象者(配偶者や子)のもの——「対象者が受給権者に維持されている」ことを確認します。ところが振替加算の届出(様式は別の「国民年金 老齢基礎年金額加算開始事由該当届」)では、3つ目の添付書類は受給権者の所得証明書・非課税証明書のうち、いずれかひとつ(加算開始日からみて直近のもの)で、使用目的の行はこう置かれています。

受給権者が配偶者によって生計維持されていることを確認するため。

(「振替加算を受けられるようになったとき」より)

確認の向きが逆です——振替加算では、年金をもらっている夫(妻)の側の所得を見て、「配偶者によって維持されている」ことを確認します。同じ「所得証明書」という語でも、どちらの届出で誰のものを添えるかは頁ごとに別の行です。

添付書類の新しさと、マイナンバー記載での省略

添付書類は原本をご用意ください。

1,2の添付書類は加算開始日より後に発行されたもので、かつ提出日の6カ月以内のものをご用意ください。

(両ページより)

1,2,3の添付書類は、該当届にご本人や加給年金額の対象者の個人番号(マイナンバー)を記載することで添付を省略できます。

(両ページより)

ただし両ページとも、省略できる行のあとに「ご本人や加給年金額の対象者の個人番号(マイナンバー)を記載した場合であっても、戸籍謄本等の添付書類の提出を求めることがありますので、ご了承ください」の行を置いています。省略は無条件ではありません。

振替加算は「基本的には、手続きは必要ありません」

基本的には、振替加算を受けるための手続きは必要ありませんが、妻(夫)が65歳になった後に、夫(妻)が厚生年金保険の加入期間が240月(中高齢の特例※1に該当する場合を含む)を満たした※2老齢(退職)年金を受けられるようになった場合等は、振替加算を受けるために、「国民年金 老齢基礎年金額加算開始事由該当届」の提出が必要です。

(「振替加算を受けられるようになったとき」より・※1〜2は同ページの注記の印です)

加給年金額の届出とは様式が別です——「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」と、「国民年金 老齢基礎年金額加算開始事由該当届」。どちらも「加算開始事由該当届」ですが、前の部分が別の様式で、取り違えない行になっています。

提出先は2つの頁とも同じ行です

お近くの年金事務所または街角の年金相談センターになります。

(両ページより)

不明な点は、ねんきんダイヤルまたはお近くの年金事務所等への問い合わせの案内が両ページに続きます。なお加給年金額の頁は、加給年金額対象者の子に障害がある場合の診断書については年金事務所へお問い合わせくださいという行も置いています——診断書の様式の内容は頁には置かれていません。

この2つの頁だけでは言えないこと(この記事では扱いません)

  • 届出がどのくらい出ているかの統計——2つの頁に件数の行は置かれていません
  • 電子申請(オンライン提出)の可否——頁の「提出について」は年金事務所または街角の年金相談センターの行のみで、郵送の可否の行も置かれていません
  • 様式の入手先(ダウンロードの URL の行)——頁は様式の名前のみで、様式のダウンロードの頁への行は本文に置かれていません
  • 中高齢の特例の生年月日ごとの期間表(15年19年)の中身——表は頁に置かれていますが、制度の説明の頁の話なので、この記事では注記の存在だけ置きます
  • 届出から実際に加算が始まるまでの日数・処理期間——頁に置かれていません

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出典