お金と制度

65歳までの年金を受けながら失業給付を受けると、実際に受けなくても翌月から年金は全額止まりますハローワークの求職の申込みが引き金——加給年金額も含めて支給停止、手続きは原則不要で例外は2つです

2026-09-17 ・ 読了目安 5分

65歳までの年金を受けながら失業給付を受けると、実際に受けなくても翌月から年金は全額止まります|ハローワークの求職の申込みが引き金——加給年金額も含めて支給停止、手続きは原則不要で例外は2つです

年金の支給停止には引き金がいくつかあります。この記事は引き金が雇用保険の給付の頁(日本年金機構・「失業給付・高年齢雇用継続給付を受けるとき」更新日2024年9月30日)の行のまま並べます。定年を前後する60代で、年金を受けながらハローワークに通る・在職のまま給付を受けるときに効く行です。

対象になる年金は3つです

65歳になるまでの年金※1(以下「年金」といいます。)を受ける方が、雇用保険等の給付(失業給付または高年齢雇用継続給付)を受けるときは、年金の全部または一部が支給停止されます。

※1

特別支給の老齢厚生年金

・繰上げ支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)・特別支給の退職共済年金

(同じ頁より)

65歳になるまでの年金」の中身はこの3つです。65歳からの老齢厚生年金そのものではなく、特別支給(60〜64歳の減額された形)と繰上げ支給の報酬比例部分が名指しされています。

基本手当との調整——実際に受けなくても止まります

年金を受けている方が、ハローワークで求職の申込みをすると、実際に失業給付※2を受けたかどうかには関係なく、求職の申込みをした月の翌月から受給が終了するまでの間、加給年金額も含めて年金が全額支給停止されます。

※2 失業給付…雇用保険法の基本手当、船員保険の失業保険金

(同じ頁より)

読みどころは3つです。

  • 「実際に失業給付を受けたかどうかには関係なく」——求職の申込みをした時点で止まります。給付の決定が出る前に年金の支払いが止まる計算です
  • 「申込みをした月の翌月から」——申込みをした月は止まりません
  • 「加給年金額も含めて…全額」——加給年金額がついたままの人は、配偶者ぶんも一緒に止まります

高年齢雇用継続給付との調整——在職停止に加えて一部停止

年金を受けている方が、厚生年金保険の被保険者である月に、高年齢雇用継続給付※3を受けると、在職による年金の停止に加えて、さらに年金の一部が支給停止されます。

※3 高年齢雇用継続給付…雇用保険法の高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金、船員保険法の高齢雇用継続基本給付金・高齢再就職給付金

(同じ頁より)

高年齢雇用継続給付は、60歳以降も厚生年金の被保険者(在職)のまま受けられる給付です。同じ月に在職老齢年金の停止と、ここで言う「さらに」の停止が重なる行になっています。

手続きは原則不要——例外は2つだけです

雇用保険等の給付と年金との調整のための届出(手続き)は、原則、不要です。

ただし、次のいずれかに該当する場合は、「老齢厚生・退職共済年金受給権者 支給停止事由該当届」の提出が必要です。

(1)年金請求時に、雇用保険被保険者番号を持っていない場合

(2)「年金を受け取る権利が発生した日」と、「求職の申込みをした日または高年齢雇用継続給付を受けられるようになった日」が、ともに平成25年10月1日よりも前の場合

(同じ頁より)

なぜ平成25年10月1日なのかの行は頁にありません。両方がその日より前だった人のぶんだけ、届出が残る——頁はこの条件の行だけを置いています。

届出が要る2つのときの表です

対象者提出時期添付書類(コピー可)
失業給付を受ける方求職の申込みを行ったとき「雇用保険受給資格者証」、「雇用保険受給資格通知」または「船員失業保険証(船員失業証明票)」
高年齢雇用継続給付を受ける方高年齢雇用継続給付の申請後、最初の支給決定がされたとき「高年齢雇用継続給付支給決定通知書」または「高齢雇用継続給付支給決定通知書」※4

※4「高年齢雇用継続給付受給資格確認通知書」では代用できないのでご注意ください。

(同じ頁より)

「支給決定通知書」と「受給資格確認通知書」は、名前が似た別の書類です。頁は代用できない行を注釈に置いています。

届出がないと、年金の支払いが一時保留されます

上記(1)または(2)のいずれかに該当する場合は、お近くの年金事務所または街角の年金相談センターに提出してください。

届出がない場合、年金の支払いが一時保留されます。

一度届出をすれば、失業給付や高年齢雇用継続給付の受給終了後、再度の届出の必要はありません。

(同じ頁より)

「一時保留」の行がある一方で、一度の届出で済む行も同じ注意点の節に並んでいます。提出先の郵便番号の行はこの頁にありません。

この頁だけでは言えないこと(この記事では扱いません)

  • 止まる年金の額の計算(失業給付の日額と年金のどちらを優先するかの調整のしかた)——頁は「年金と雇用保険の失業給付との調整」「年金と雇用保険の高年齢雇用継続給付との調整」の関連情報の頁へ飛ばすだけで、行を置いていません
  • 在職老齢年金の停止の線(収入がいくらから止まるか)——「在職中の年金(在職老齢年金制度)」の頁にあり、この頁には数字の行がありません
  • 失業給付の受給資格(雇用保険の加入期間)と日額・受給日数——雇用保険側の制度で、この頁にはありません
  • 65歳からの老齢厚生年金に失業給付がどう効くか——この頁の「年金」は65歳になるまでの3つで、65歳以後の年金の行はありません

関連する記事

出典