年齢ごとの枠
金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」の表です。
| 0〜17歳 | 18歳以上(つみたて投資枠) | 18歳以上(成長投資枠) | |
|---|---|---|---|
| 年間投資枠 | 60万円 | 120万円 | 240万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 | 1,800万円 | 1,200万円(内数) |
| 払い出し | 一定の要件の下、12歳以降は払出しが可 | 制限なし | 制限なし |
金融庁「アクセスFSA第273号」の文言はこうです。
「つみたて投資枠の年齢要件を撤廃し、0歳から17歳までの間の年間投資枠を60万円、非課税保有限度額を600万円とすることとなった。」
「年齢要件を撤廃」 という書き方です。新しい制度が1つ増えるのではなく、いまのつみたて投資枠から年齢の条件が外れる、という形になっています。
12歳から引き出せる、の中身
ここがいちばん誤解されそうなところです。金融庁「アクセスFSA第270号」の文言です。
「本施策では、一定の要件のもと、12歳以降は払出しが可能となります。」
「一定の要件」の中身も、同じ資料に書かれています。
「※ 資金の使途が子のためのものであり、子が払出しに同意したことを示す書面とともに、親権者等(口座管理者)が申出書を金融機関に提出する。」
つまり、3つそろって初めて引き出せます。
| 要る条件 | 誰が |
|---|---|
| 資金の使途が子のためのものであること | — |
| 子が払い出しに同意したことを示す書面 | 子 |
| 申出書を金融機関に提出 | 親権者等(口座管理者) |
「12歳になったら親の判断で自由に下ろせる」ではありません。 子の同意書面が要るので、12歳の子に説明して、同意をもらうという手続きが挟まります。親が子の学費に使う場合でも同じです。
そして11歳以下は、払い出しの記載がありません。 金融庁の表で「12歳以降は払出しが可」と書かれている以上、それより前に引き出す方法は、この資料には書かれていません。
いつからか
金融庁「アクセスFSA第270号」の文言です。
「2027年1月以降」
税制改正の資料では 「(令和9年~)」 と書かれています。2026年のうちに使える話ではありません。
何を考えておくか
公表されている数字から言えることだけ書きます。
- 年60万円は、月5万円です。 0歳から17歳まで18年間、上限まで使い切ると1,080万円になりますが、非課税で持てるのは600万円までなので、上限どおりに10年入れ続けると枠に当たります。
- 600万円は「保有限度額」で、年間の合計ではありません。 売却すれば枠が復活する仕組みかどうかは、この記事で見た資料には書かれていませんでした。 制度の詳細が出るのを待つ必要があります。
- 12歳の払い出しに子の同意書面が要るということは、子がその口座の存在を知っている前提の制度だということです。「黙って積んでおいて18歳で渡す」という使い方とは、形が違います。
この記事で確かめていないこと
旧ジュニアNISA との比較は書いていません。 「以前は18歳まで引き出せなかった」という話は広く言われていますが、今回の調査では金融庁のページでその文言を確認していないので、書きませんでした。比べるなら、比べる相手の出典も要ります。
売却したら枠が復活するのか、金融機関がいつから受け付けるのかも、上の資料には書かれていませんでした。
出典
この記事は、金融庁のページの記載だけを根拠にしています。
- 金融庁「アクセスFSA第270号」 https://www.fsa.go.jp/access/r7/270.html — 2027年1月以降、0〜17歳の年間60万円・非課税600万円、12歳以降の払い出しと要件
- 金融庁「アクセスFSA第273号」 https://www.fsa.go.jp/access/r7/273.html — つみたて投資枠の年齢要件の撤廃
- 金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」 https://www.fsa.go.jp/news/r7/sonota/20251226-2/01.pdf — 年齢ごとの年間投資枠・非課税保有限度額・払い出しの表、令和9年〜
調べた記録について。 上の逐語は 2026-09-15 に金融庁の各ページを開いて写したものです。証券会社や新聞の数値は使っていません。 金融庁に記載が無かったものは、上の「確かめていないこと」に書きました。
個別の判断は金融機関か税務署にご確認ください。 この記事は公表されている資料の読み方をまとめたもので、投資を勧めるものではありません。



